光華女子学園

今月のことば

平成14年2月のことば
宇宙万有の千変万化は、
皆これ一大不可思議の妙用に属す。(清沢満之「絶対他力の大道」)

古今東西を問わず、いわゆる聖賢(せいけん)たちは、一様に千変万化する宇宙の存在の奥に何があるのかを知ろうとして真理の探求を始めたようである。そして彼らは、一瞬の光芒(こうぼう)の中で、私たちが目にしている現象世界の背後に、新たな存在の次元を垣間見たのではないか。それだけではなく、人為を超えた、自然に在らしめられるその世界と一つに溶け合い、抗(あらが)うことなく漂う術を知ったようである。この時空を超えた永遠の世界を親鸞は<自然法(じねんほう)爾(に)>の世界と表現し、それを体して生きることが、人間として生を享(う)けた私たちの存在の意味であり、また真に創造的な生を生きることにもなる。しかし、そのために私たちは自らの実存をしっかりとその存在世界に根付かせることが必要なのだ。というのも、現在の私たちは、あたかも定めなく漂う根無し草のようなものであり、とうてい存在の神秘(一大不可思議の妙用)を知りえない無明存在であるからだ。(可)

過去のことば

2023年

10月
8月
7月

2022年

5月
1月

2021年

2020年

11月

2019年

8月

2018年

2017年

11月

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

11月

2010年

2009年

12月

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年

2002年

2001年

2000年

ページトップへ