光華女子学園

今月のことば

平成19年6月のことば
「みんなちがってみんないい」(金子 みすゞ)

童謡詩人 金子みすずさんの「わたしと小鳥とすずと」の詩の一節にあることばです。
金子みすずさんの詩は、どれを読んでも慈悲に満ちたあたたかい、おもいやりのあることばで、私達にやさしく語りかけてくれます。また、真実を見つめる心をもち、相手の悲しみを自分の悲しみとし、相手の喜びを自分の喜びとする仏の心をもった方でした。
人は誰でも他者をうらやましく思うことが多くあります。「鳥のように空を飛ぶことができたらいいのに‥」しかし、よくよく考えてみると鳥にはないものを自分がもっていることに気がつくはずです。そして、すべてのいのちは、あるがままで尊い存在であり、それぞれがいのちの輝きをもって生きていることがわかります。
宗祖親鸞聖人が最も大切にされたお経の中のひとつ「仏説阿弥陀経」の中で花の色について、青い花は青い光を、黄色い花は黄色い光を、赤い花は赤い光を、白い花は白い光を放ちながら美しく咲き誇っていると示されています。
各花が自らの色そのままで咲くことが尊いのです。私達も、一人ひとりが自らいただいている尊いものに気付くことが大切です。人それぞれには、「色」があります。それは、「個性」といえます。その個性が光り輝くことがすばらしいことなのです。
さらに、その輝きがお互いに輝きあって微妙な色合いを織り成すことにより全体としてすばらしい色合いで光を放つ、そこにこそ金子みすずさんが理想としたさとりの世界があるのではないでしょうか。(宗)

過去のことば

2023年

10月
8月
7月

2022年

5月
1月

2021年

2020年

11月

2019年

8月

2018年

2017年

11月

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

11月

2010年

2009年

12月

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年

2002年

2001年

2000年

ページトップへ