光華女子学園

今月のことば

平成19年のことば
「“ありがとう”と言ってくれてありがとう」
(A君 10才) ―松蔭 裕―

ある時、私の知り合いのA君が突然私に「ありがとう」と言ってきた。
何のお礼を言ってもらってるのか分からない私は、どうしてありがとうと言ってくれるの?とA君に聞き返しました。その時の彼の返事が「”ありがとう”と言ってくれてありがとう」という言葉でした。その日、A君に対して私が「優しくしてくれて、ありがとう」と言ったのだそうです。その言葉に対してのお礼を10才のA君は言ってくれたのでした。

人は、生かされて生きているのです。自己中心で物事を考えていてはこういう「生かされて生きている」という発想は浮かんでこないでしょう。「生かされているという謙虚さ」と「生きているという感謝」の気持ちにほかならないのです。
理屈を捏(こ)ねなくても、「ありがとう」の本当の意味を感覚で「感じている」A君。
A君は「生かされて生きている」ことを身で感じています。

私たちは、様々な場面で「ありがとう」と言い、感謝の気持ちをあらわします。何かをもらった時や手伝ってもらった時など、自分が助けてもらった時には「ありがとう」と言います。
しかし、本当に「ありがたい」のは何でしょうか?
私たち一人ひとりが、数多くの縁に支えられて生かされているという、あたりまえではあるけれどなかなか気づかない、これこそが本当に「ありがたい」ことなのではないでしょうか。
「生かされて生きている」と頭で知ることと、「生かされて生きている」という受け身の感動(心で知ること)とは全く違うんだと、A君の言葉は私の中で今も教え続けてくれています。(宗)

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