光華学園

学園案内

理事長メッセージ

光華学園
理事長 阿部 恵木

光華女子学園は1940年(昭和15年)、東本願寺の大谷智子裏方のご発願により光華高等女学校を開校して以来、2026年には創立86周年を迎えます。開学当時は戦前の女性の権利が著しく制限されていた時代背景もあり、高等女学校進学率20%程度、女子専門学校(旧高等教育機関)進学率1%程度という女性が教育を受ける機会が非常に低い状況にありました。そのような時代において創設者は、将来は女性が男性に伍して社会をけん引する必要があるとお考えになり、仏教精神、特に親鸞聖人があきらかにされた浄土真宗の教えを基盤に据えた女子教育を行う学校創設に力を注がれたのです。そして現在では、幼稚園から大学、大学院までを有する総合学園として発展を遂げてまいりました。
この間、男女の性差による差別や偏見に対する人々の意識が少しずつ変わり、今ではジェンダーレス、ジェンダーフリーという言葉が浸透・定着し、男女が共に社会を切り拓いていく時代となってきました。また、大学への進学率も男女とも50%を超え、男女による学習機会の格差はほぼ解消されました。このように、開学当初の目的は、ほぼ達成できた状況となっています。これは微力ながら80年余にわたる本学園の取り組みが、社会にわずかながらも影響を与えた結果であると自負しています。

しかしながら、グローバル化やデジタル化が急速に進展する現代社会は、さまざまなことが大きく変わろうとする時代の変革期であり、開学時とは異なる意味で混沌とした予測困難な時代となっています。特に、価値観の相違や経済格差などによる人々の「分断」や、私たちが安定して暮らし続けるための「持続可能性」への不安は、世界的にも大きな課題となっています。これら困難な課題は、私たち人間の欲望(煩悩)が生み出したものです。自分たちが生み出したもので、自分自身が悩み不安を抱えるこのような時代において、仏教を建学の精神に据え、人間の本質に対する深い理解を持った人材を養成する本学園の役割は大きいと考えています。
本学の教育は、「自分とは」という深い人間理解を問いかけるものであり、自分とは凡夫(消し難い煩悩とともに生きるただの人間)であるということへの気づきを促す教育です。この自分とは凡夫であるということに頷けたとき、これまでと同じ世界を生きているにもかかわらず、見える世界の景色が変わる、すなわち自分も他者もただの凡夫であり、同じ世界を生きる「同朋」であると受け取れる世界が拓けるのです。
現代社会の課題は、私たち人間が生み出したものです。しかしそれは「私(凡夫)」に問われている課題なのだと理解し、その理解を持った一人ひとりがこの社会を変えていこうという意思をもって共創を始めた時、この社会は変わり始め、健やかに暮らしたいという人間の「本質的な願い」に近づいていくのだと思います。そしてその「願い」を次の世代につないでいけるのだと思います。
本学園は、創立86周年を迎えるにあたり新たな目標として、仏教精神を体現した人材が人々と共創することによって、不安を和らげ、将来に期待の持てる温かみのある社会を創る、すなわち「Well-Beingな社会を共創する」という願い(STAY BONBU, CO-CREATE WELL-BEING)を掲げ、ワクワク感漲る学園として挑戦してまいります。そしてその実現を確かなものとするために全設置校を男女共学とし、「つながり、つなぎ、つないでいく」という意識を持って幼稚園から大学、大学院までの一貫教育を深化させ、男女が共に輝く社会実現に向け取り組んでまいります。

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