悪を離れ善を修むるには必ず三宝を以て本と為す
(聖徳太子『維摩経義疏』)
2013.02.19
推古天皇30 (622) 年2月22日、お釈迦さまの教え(仏教)を正しく理解し、仏教興隆につとめられた聖徳太子がなくなりました。仏教、なかでも親鸞聖人の明らかにされた真宗(浄土真宗)の教えに基づく教育を行い、「いのち輝く人間」の育成を建学の理念とする光華女子学園では、聖徳太子を大切にし、御命日にあたる2月22日には「太子忌」を行い、ご遺徳を偲ぶとともに太子が広められた仏さまの教えを聞思する機会としています。
聖徳太子は、「十七条憲法」「冠位十二階」の制定、遣隋使派遣など「国づくり」に力を注がれましたが、中でもその基礎ともなるべき「人づくり」を大切にされました。それは、人間を正しく理解することで、仏教の説く人間理解でした。太子は、仏教を「四生(生きとし生けるもの)の終帰(よりどころ)、万国の極宗(依るべき教え)」と捉え、また、人間については「人は皆凡夫である」と理解されたのです。
「凡夫」即ち、人は執われ(我執)から離れられず、煩いや悩みをもつ生きものであるとの領解でした。そのような人間のする善・悪の判断は、真実の判断とはいうことができない。したがって、「人づくり」は仏教の教えに基づくものでなくてはならないのです。「今月のことば」は、聖徳太子の仏教理解と人間理解からの言葉で、「三宝(仏・法・僧をいい、仏教をあらわす)を以て本」としなければ人間を正しい生き方に導いてくれるものはないといっておられるのです。
自らを省みるとき、信国淳先生の「わたし「が」 仏教「を」学ぶのでなく 仏教「に」わたし「を」学ぶのだ。」の言葉が思い出されます。(宗)
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