よく聞く
2017.11.13
今月の言葉は、「よく聞く」という言葉です。
私自身、子供の頃から先生や両親から人の話はよく聞きなさいと言われてきました。
当たり前のことですが、それをできないのが人間です。
自分にとって大事な話だと思うと相手の目を見て、体を傾け、相槌をうって、メモをとり、さらに自分にとって都合の良いように解釈したりします。
逆に興味のない話だと態度では聞いているふりしても全く記憶に残らなかったり、左から右へ受け流してしまいます。
つまり、自分にとって「必要」「大切」と感じたことはよく聞き、自分にとって「不要」「不都合」な話は聞きたくないと思うのが私達人間ではないでしょうか。
先日ある方が、「人間、歳を重ねると自分のことばかり話し、人の話を聞かなくなる。その話を聞いていると段々自慢話になっていく。つまらない話だ。」と仰られていました。恐らく無意識のうちに聞くより話すことが優先するのでしょう。
人間は口が一つなのに、耳は二つありますが、それは自分が話す倍だけ他人の話を聞かなければならないからだそうです。
では、なぜ「聞く」ことが大切なのでしょうか。人の話を聞くのは、結構なエネルギーと集中力が必要です。真剣にこの人と関わりたい、この人が何を感じ、何を考えているのか、心で受け止めたい、聴きたいと感じていないと、「聞く」ということはとても難しいことです。しかし、人の話をよく聞いた分、その人との人間関係や信頼関係が生まれてくるのだと思います。
浄土真宗は、「聞の宗教」と言い表すことがあります。「聞法」「聞思」などと使われていますが、親鸞聖人の「聞」についての解釈は、浄土真宗の要を示されたものとしてよく知られています。「聞く」は、音や声を耳に受けること、話などを情報として受け入れることですが、「聴く」とも表記されることがあります。この言葉の使い分けは、音や言葉をただ単に「きく」場合は「聞」を使い、注意深く内容を理解しようと思って進んで「きく」時には「聴」を使うようです。
このことは、『蓮如上人御一代記聞書』の中に「ただ仏法は聴聞に極まることなり」、つまり「ただ仏法は聴聞に尽きるのである」と示されています。
仏法とまでは言いませんが、やはり人間は人の話を聞くことは大切です。ただ「聞く」のではなく、心から「聴く」姿勢が大切だということです。
皆様におかれましては、今一度「きく」姿勢について見つめ直していただければと思います。(宗)
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