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健康科学部医療福祉学科社会福祉専攻の学生がオレンジリボン運動を行いました

2022.11.29

11月9日(水)、オレンジリボン運動の一環として、健康科学部 医療福祉学科 社会福祉専攻1年生の有志の学生たちが、光華小学校5年生の児童を対象に、オレンジリボン運動の紹介とともに、子ども虐待をテーマに講義を行いました。

 

「オレンジリボン運動」は、子ども虐待防止のシンボルマークとしてオレンジリボンを広めることで、子ども虐待をなくすことを呼びかける市民運動です。オレンジリボン運動を通して子どもの虐待の現状を伝え、多くの方に子ども虐待の問題に関心を持っていただき、市民のネットワークにより、虐待のない社会を築くことを目指しています。(認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワークのHPより抜粋https://www.orangeribbon.jp/

 

本専攻ではオレンジリボン運動に力を入れて取り組んでおり、多くの学生が有志で活動に参加していま す。今回は児童が虐待についての正しい知識を習得し、虐待を予防したり、虐待を解決する方法を身に付けることを目的に学園内連携として開催いたしました。

 

講義は2クラスに分けて行われ、学生の質問に対し児童が思い思いに意見を発表したり、クイズではグループに分かれてディスカッションをしたり、児童も積極的に講義に参加していました。

 

講義後、児童からは「自分が嫌だと感じたことを意思表示することの大切さを知れた」「オレンジリボン運動を知ることができて良かった」といった声がありました。

 

 

 

また、11月18日(金)には同専攻1年生の別グループが京都四条河原町の交差点でチラシを配布し、オレンジリボン運動の周知を行いました。

 

多くの人が立ち止まって学生の話に耳を傾けていただき、150枚のチラシを配布することができました。

 

 

本学がオレンジリボン運動に参画したのは今年で2年目となります。これからもオレンジリボン運動の取り組みを広げ、子ども虐待のない社会を築くことを目指していきます。

第6回KOKA ENGLISH CONTESTを開催しました

2022.11.21

11月13日(日)、第6回KOKA ENGLISH CONTESTを開催しました。

本コンテストは株式会社わかさ生活、株式会社京都銀行、株式会社ECC、株式会社EdulinX、コアネット教育総合研究所、株式会社リクルート、株式会社LoiLo、京都新聞、京都府教育委員会、京都市教育委員会にご後援をいただき、学校法人光華女子学園が2017年度から開催しており、今回で6回目を迎えます。
英語を学ぶ子どもたちに、日頃の成果を発表する機会を提供することで、英語での表現力、コミュニケーション力を高めるとともに、英語を学ぶモチベーションの向上に寄与することを目的としています。

 

114名の応募の中から予選を突破し、本選に進んだのは幼稚園・保育園児から高校生まで27名。本学園からも小学生2名、中学生1名、高校生1名が参加しました。

 

今回は光風館講堂での開催で大きな舞台でのコンテストとなったため緊張した様子も見られましたが、日頃の学習とこのコンテストに向けて積み重ねてきた練習の成果を披露してくれました。

 

スピーチの部(D・E)は「SDGsの実現に向けて」のテーマを基に自己の意見や思いをまとめた原稿を作成し、発表する部門です。年々内容も深まり、各自、各学校での取り組みの成果が見られました。

 

 

同志社女子大学名誉教授 杉野 徹先生を講師にお招きした記念講演では、「英語って楽しいな」と題しご講演いただきました。音楽を用いて会場を巻き込んだご講演に参加者は笑顔で聞き入っていました。

 

 

今回は新型コロナウイルス感染症対策のため、YouTubeによるオンライン生配信を行い、多くの方々にご覧いただくことができました。

 

 

【表彰結果】
◆暗唱の部A 幼稚園・保育園(年少)~幼稚園・保育園(年長)
金賞 畑 侑吏さん
銀賞 島本 龍さん
わかさ生活賞 松島 皐月さん
コアネット賞 津村 桃花さん
優秀賞 岡田 恭榎さん

 

◆暗唱の部B 小学校(1年生)~小学校(4年生)
金賞 入江 ヒカル 姫愛さん
銀賞 柳瀬 るんさん
京都銀行賞 岩田 ゆきさん
コアネット賞 岡本 佳奈さん
優秀賞 荘子 大祐さん

 

◆暗唱の部C 小学校(5年生)~中学校(3年生)
金賞 柳瀬 うるるさん
銀賞 鹿野 翔太さん
ECC賞 脇田 玲那さん
コアネット賞 山本 芽咲さん
光華賞 荒木 海寧さん
優秀賞 佐伯 咲太朗さん

 

◆スピーチの部D 小学校(3年生)~小学校(6年生)
金賞 渡邉 綾乃さん
銀賞 東 希々花さん
EdulinX賞 福西 慶人さん
コアネット賞 小林 史果さん
優秀賞 橋本 理子さん

 

◆スピーチの部E 中学校(1年生)~高等学校(3年生)
金賞 中村 禮仁さん
銀賞 中井 洋子さん
EdulinX賞 西本 実乃梨さん
コアネット賞 藤川 紗代さん
優秀賞 石田 哲彬さん
優秀賞 大槻 陽菜さん

真宗大谷派第26代ご門首 大谷 暢裕様が本学園にご来訪いただきました。

2022.11.18

10月31日(月)、真宗大谷派第26代ご門首 大谷 暢裕様とご門首夫人、内事部部長に光華女子学園をご訪問いただきました。

 

光華女子学園は、真宗大谷派(東本願寺)第24代ご門首夫人の故大谷智子裏方が、「仏教精神に基づく女子教育」を発願し、東本願寺をはじめ有縁の方々から物心両面の援助を受けて設立された学園です。

 

当日は各校園の授業の様子をご覧いただいた他、小学校、中学校の新棟「和順館」の施設のご紹介や本学学生・生徒7名との座談会が行われました。

 

まず、大学・短期大学部の授業では、リベラルアーツ教育科目である「仏教の人間観」をご覧いただきました。この科目は全ての学生の必修科目であり、仏教精神に基づく女子教育に取り組む本学にとって大切な授業です。その後は、看護学科、医療福祉学科 言語聴覚専攻、こども教育学科の授業にご案内し、「総合英語」「画像診断学演習」「保育内容(総合表現Ⅱ)」の様子をご覧いただきました。
幼稚園では、本園が力を入れて取り組んでいる英語教育・サークルタイム・絵本の読み語り・運動遊びを、小学校では新しくなったグラウンドでの体育や宗教の授業をご覧いただきました。
高等学校のイングリッシュコモンズではご門首から生徒に対し、授業で生徒がどのような発表をしているのかを英語でご質問されたり、化学の授業では生徒から実験内容についてご門首に説明させていただくなど、ご門首とお話させていただく機会もあり、生徒にとってとても貴重な体験となりました。

 

その後、高等学校の茶道部が呈茶を行い、座談会となりました。座談会では女子校・女子大学で学ぶ魅力や将来の目標などについてご質問いただき、学生・生徒からは、性役割に縛られず、さまざまなことにチャレンジできる、女子同士ならではの楽しさがあるなどの発言がありました。また、将来の目標に関しては、現在の学びや興味のある事柄を交えて、それぞれが自らの目指す姿を語りました。

 

 

 

 

 

今後も真宗大谷派学校連合会加盟校の一つとして建学の精神を大切にし、在校生をはじめ、同窓生や地域の皆さまにとって「ワクワク感漲る学園」となるよう、全力で取り組んでまいります。

2022年度「学園報恩講・追悼法要」を厳修しました

2022.11.10

11月7日(月)、本学園光風館講堂において学園報恩講・追悼法要を厳修しました。
学園報恩講は、宗祖親鸞聖人のご命日をご縁に、聖人の恩徳を感謝するとともに、聖人の御教えを改めて聞思する機会として、親鸞聖人によって開顕せられた浄土真宗の教えを建学の精神とする真宗大谷派関係校である本学園において、最も大切にしている宗教行事です。

 

親鸞聖人のご命日は11月28日ですが、その日は浄土真宗大谷派本山東本願寺で勤められている本山報恩講のご満座(最終日)にあたるため、本学園では、阿部恵水初代中学・高等学校校長のご命日である11月7日に繰り上げて、本学園関係物故者の追悼法要とともに執り行っています。

 

各校園から、園児・児童・生徒・学生、同窓会代表、教職員が参列し、園児から大学生までの代表による献灯、献花、焼香が厳かに行われました。

 

 

 

その後、速水 馨 先生(真宗大谷派 研修部 部長)による法話では、ご自身がインドのコルカタでマザー・テレサに会われ、「死を待つ人々の家」でボランティアをされた体験と、阿弥陀経の教えや親鸞聖人の教えを照らし合わせ、どのようなことでもまずは一歩前進することが大切であるとお話いただきました。

 

 

「煩悩具足の凡夫」

2022.11.02

『歎異抄』の第三条には
「煩悩具足のわれらは、いずれの行にても、生死をはなるることあるべからざるをあわれみたまいて、願をおこしたまう本意、悪人成仏のためなれば、他力をたのみたてまつる悪人、もっとも往生の正因なり。よって善人だにこそ往生すれ、まして悪人はと、おおせそうらいき。」
とあります。
 生死の苦しみから離れようと心がけても、その道をさえぎる煩悩に溢れている私たちは、どんな行いをしてもその苦しみから離れることはできません。一言で煩悩と言ってもさまざまな煩悩があります。なかでも三毒として知られる「貪瞋痴(とんじんち)」の煩悩は、人間の欲と貪り、怒り憎しみ、そして本当のことをそのままみること、受け取ることができないことをいいます。親鸞聖人も仏教を学んでいく中で、自分が自分のことをいかに分かっていなかったかということを知り、自分の愚かさに気づいていきました。
 そのような学びを経て、親鸞聖人は、自らのことを「愚禿釈親鸞」と名のり、その名のりのもとに生涯を送りました。「愚禿」とは、自らが愚かな凡夫として生きていることを確かめる言葉です。これは親鸞聖人自らも煩悩に溢れて生きている存在に他ならないことを表しているのでしょう。それは私たちと何も変わらない姿ではないでしょうか。ただし、私たちは、ことあるごとに自分たちが正しいことをした、善い人として生きていると思ってしまいます。そのような自分勝手な思い、煩悩にあふれる私たちを踏まえると、親鸞聖人の「愚禿」という名のりには、常に自らと真正面に向き合い、自らを偽らずに生きていこうとする親鸞自身の決意を感じることができるのではないでしょうか。
 私たちも煩悩に溢れていることを自覚することが大事なのでしょう。ただそれは難しく、多くの人はその煩悩に向き合うこともなく過ごしています。しかし、その現実から目を離している限り、私たちが心の底から人間として生きていくことは難しいのではないかと思います。

令和4年度 学園長賞表彰式を行いました

2022.10.19

10月11日(火)、令和4年度 学園長賞表彰式を行いました。
学園長賞は、本学園の在学生で、学業・文化・スポーツ等において特に優秀な成績を修められた方や、ボランティア活動等で地域に貢献などをされた方を表彰する制度です。
今回は、個人で8名、団体で4団体、特別表彰で1団体が表彰され、学園長から表彰状と記念品が贈られました。
学園長からは受賞者一人一人にあたたかい言葉が贈られ、また、受賞者からは今後に向けた力強い宣誓がありました。入賞者の皆さんのますますのご活躍を期待いたします。

 

皆共に生きる独立者

2022.10.07

 今年のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」です。三谷幸喜さんの巧みな脚本のもと、北条義時役の小栗旬さんをはじめ、源頼朝役の大泉洋さん、北条時政役の坂東彌十郎さん、北条政子役の小池栄子さんなど魅力的な俳優さんの好演もあり、これまでの鎌倉時代をテーマとした作品とは大きく趣を変えたものとなっています。例えば、これまで粗野で荒くれ者の田舎武者との描かれ方が多かった木曽義仲も、青木崇高さんが熱演する今回は、礼節をわきまえ、武士としての信念を持ったカッコイイ源氏の一門として描かれ、息子の義高と源頼朝の娘の大姫との切ない物語や、義仲と別れた後少しずつ変わっていく人間味のある巴御前など、さまざまな伏線を張り巡らし、権力の座を巡る武士たちの駆け引きとホームドラマが巧みに交錯したとても見ごたえのあるドラマになっていると感じています。残すところあと10話少々となりました。これから年末のクライマックスに向けて承久の乱が描かれることとなると思いますが、どのように描かれるのか楽しみにしています。
 さてこの鎌倉殿の13人を見ている中で考えさせられる場面がありました。それは、若年にして新たに鎌倉殿となり、その重責と自分の思いとの狭間で悩む源実朝に対し、大竹しのぶさん演じる歩き巫女が「お前の悩みはどんなものであっても、それはお前ひとりの悩みではない。はるか昔から、同じことで悩んできた者がいることを忘れるな。この先も、お前と同じことで悩む者がいることを忘れるな。悩みというのは、そういうものじゃ。お前ひとりではないんだ」と語りかけるシーンです。この言葉を聞き、源実朝は涙し、少し気持ちが楽になったようでしたが、皆さんはどのように感じられたでしょうか。
 私たち一人ひとりにはそれぞれ「我」があり、我を張りながら生きていますが、この「我」は生きる上での「苦」でもあります。我と我のぶつかり合いです。だから私たちは自分の「我」を張るための居心地の良い環境として、友達やグループ(集団)を作ります。しかし、この居心地の良い環境であるはずの友達やグループが、他のグループとの諍いを生じさせることもありますし、グループ内の結束を高めるためグループ内の異質な者を見つけ排除しようとしてしまうこともままあります。相手の「我」を張らさない、認めない、いわゆる「いじめ」と呼ばれる行為です。これらは本当にやっかいな問題で、ライフステージの全ての場面で私たちを悩ませる問題です。
 こうした「我」の問題に対し、親鸞聖人は「皆共に」というお考えを示してくださっています。阿弥陀如来の世界に生きられた親鸞聖人は、阿弥陀如来が無量寿であり無量光、すなわち時間的にも空間的にも「はかれない」ということに頷かれました。「はかれない」ということは境界がないということです。つまり阿弥陀如来の世界には「私の友達」や「私のグループ」といった仕切りがなく、そこに住まう者すべては「独立者」です。また仕切りがないということは一の阿弥陀如来が私たち全てとそれぞれ向き合っているという関係でなく、一の阿弥陀如来に対して一の私という一対一の関係を意味しています。こうした阿弥陀如来の世界に頷くことができれば、私たちは独立者であるがゆえ他者に依存せず、他者を排除せず、他者を利用しない、すなわち皆が対等であり、平等である「皆共に生きる世界」が開かれます。こうした世界を歩まれたのが親鸞聖人です。このように考えますと、鎌倉殿の13人に出てきた「お前ひとりの悩みではない。はるか昔から、同じことで悩んできた者がいることを忘れるな。この先も、お前と同じことで悩む者がいることを忘れるな」という言葉は、一人ひとりはさまざまな悩みを抱える同じ独立者であり、「お前は皆共に生きる独立者が集う世界を生きているのだよ」と語りかけてくださっている阿弥陀如来の言葉のように感じられます。これが浄土真宗で言う「同朋」ということだと思いますし、同朋の道を歩むかどうかを私たちに問いかけてくださっているように感じられました。皆さんはいかがでしょうか。