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疫癘(えきれい)  蓮如上人「御文」4帖目第9通より

2020.08.07

新型コロナウイルス感染症は現在、第2波とも思われるような状況にあり、全国的な広がりを見せています。そして感染された方やそれによりお亡くなりになられた方は増加の一途をたどっています。多くの方がこうした社会生活に不安を抱えながら、私たちには自分や家族、地域、国民、人類の命を守るために、私たち自らが感染拡大防止の適切な行動をとることが求められています。多くの方は、「健康でいたい」「生きていたい」という思いを持ちながらも、この現状を受け入れることができず、恐れを感じながら日々を過ごしておられます。

 

蓮如上人の「御文」4帖目第9通にはこのようなことが書かれています。「このごろ疫病が流行り、多くの人々が亡くなっておられます。しかし、人は疫病が原因で死んでしまうのではないのです。死ぬということは、生まれたときから定められており(定業)、それほど驚くことはないのです。」と。疫病による死は縁であって因ではなく、因は生そのものだというのです。これをお書きになられたのは、戦国時代の延徳4(1492)年6月のことで、疫病が流行して多くの人々が亡くなった年でした。この言葉は、「今私にあるこの命は必然によるものであり、それに感謝し、この先の人生においても大切に過ごすことが必要である」という意味が込められていると思います。なお、政府・自治体、医療の対策、国民の行動制限の取り組み等が無用であるということを言われているわけではありません。

 

さらに御文には、そのような私たちに対しはたらきかけをしていただいているのが、阿弥陀様であり、私たちを救おうとしてくださっています。我利私欲の生活から逃れられず、自己中心的な考え方に陥りやすいこの私。思い通りにはならないため、不満や不安を抱えたまま生きていくしかないこの私を、「そのままの姿で救う」と。いかなる罪悪深重の者でも、いつでも、どこでも、だれでも救われる法が阿弥陀仏の本願です。生死の一大事を阿弥陀様におまかせし、お念仏の生活をすることで安心を取り戻し、感謝して日暮しをしてはどうかと言われているのです。

 

この御文(おふみ)とは、浄土真宗本願寺八世蓮如(室町時代、1415年2月25日-1499年3月25日)が、布教の方法として全国の門徒に対し消息として送った仮名書きの法語のことである。蓮如上人の孫の圓如(えんにょ、戦国時代の浄土真宗の僧)が、二百数十通の中から80通を選び五帖に編集した物を「五帖御文(ごじょう おふみ)」という。(宗教部)

新型コロナウイルス感染者の発生について(第1報)

2020.07.31

2020年7月31日(金)、本学学生1名(20代・女性・京都府在住)が、PCR検査の結果、新型コロナウイルス感染症の陽性と判定されました。

 

*この度、陽性と判定されました学生の一刻も早い回復を願っております。
*感染した学生、ご家族様および関係者の人権尊重と個人情報保護にご理解とご配慮をお願い申し上げます。
*行動履歴から所轄保健所の指導に従い、感染が懸念される方については既に個別に連絡・対策を講じています。

 

判明した同日より、本学は京都府・京都市・所轄保健所などの関係機関と連携し、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止のために必要な対策を講じ、感染拡大防止などに努めております。これまでも注意喚起8報をだして、学生・教職員に注意を呼びかけてきたところではありますが、今後も引き続き、一人ひとりが感染しない、感染させない行動を徹底するよう、より一層啓発に努め対策等を講じて参ります。

 

現在、本学では原則オンライン授業としながら、「京都光華女子大学 再開ガイドライン」により感染拡大に最大限注意しながら特例として対面による演習・実習などの授業を行っておりますが、これについては変更ありません。

 

京都光華女子大学

 

【本件に関するお問い合わせ】
報道関係者の方:広報担当  075-325-5493
上記以外の方 :学園運営部 075-325-5206

学園創立80周年「わたしと光華」みんなのメッセージ募集

2020.07.21

学校法人光華女子学園は2020年9月15日で創立80周年を迎えます。
本学園では卒業生をはじめ、有縁の皆さまと共に、80周年の節目をお祝いしたいと考えています。
そこで皆さまにお願いがあります。
80周年記念サイト上で広く皆さまからのメッセージを募集いたします。
光華での思い出や近況、友人に向けたメッセージ、これからの光華への期待や想いなど、80周年を迎える「光華」に対するメッセージをお寄せください。
いただいたメッセージはホームページ上へ掲載いたします。

情報の提供はメッセージ専用フォームから投稿いただくか、下記宛先にはがきまたは封書、Eメールにてご送信ください。

【メッセージ専用フォームはこちら

【連絡先】
〒615-0861 京都市右京区西京極野田町39
学校法人光華女子学園 企画財務部内「80 周年記念事業推進プロジェクト部」 宛
E-mail:sougou@mail.koka.ac.jp

本学園の旧正門および石垣、旧通用門および石垣が、国登録有形文化財(建造物)に登録されることになりました

2020.07.20

2020年7月17日、本学園の南門の旧正門および石垣、旧通用門および石垣が、国登録有形文化財(建造物)として登録されることとなりました。

今回登録される旧正門・通用門および石垣等は、1941年(昭和16年)に校舎と共に建設された高等女学校の正門等で、戦時中鉄扉を供出したため木製の扉となりましたが、その後再び鉄扉となりました。
五条通りの開通にともない、正門は五条通側に移されましたが、南門として現在でも小学校・中学校・高等学校の児童・生徒が利用しています。

これからも南門・通用門の門柱と石垣を大切に利用し、将来に引き継いでまいります。

【登録有形文化財(建造物)】
平成8年10月1日に施行された文化財保護法の一部を改正する法律によって,保存及び活用についての措置が特に必要とされる文化財建造物を,文部科学大臣が文化財登録原簿に登録する「文化財登録制度」が導入されました。
この登録制度は,近年の国土開発や都市計画の進展,生活様式の変化等により,社会的評価を受けるまもなく消滅の危機に晒されている多種多様かつ大量の近代等の文化財建造物を後世に幅広く継承していくために作られたものです。届出制と指導・助言等を基本とする緩やかな保護措置を講じるもので,従来の指定制度(重要なものを厳選し,許可制等の強い規制と手厚い保護を行うもの)を補完するものです。
文化庁ホームページ 有形文化財より抜粋
文化庁ホームページはこちら



如来、世に興出したまうゆえは、ただ弥陀本願海を説かんとなり。 親鸞聖人『正信念仏偈』

2020.07.01

今月の言葉は、親鸞聖人がその著『教行信証』の行巻の末に添えられた、念仏の教えを正しく信ずるための道理を顕わされた偈(うた)『正信念仏偈』にある言葉です。如来(お釈迦さま)が、この世に興出された(生まれられた)理由は、ただ、阿弥陀如来の海のように深くて広い本願の教えを説かんがためである。との意味です。この言葉は、親鸞聖人が「それ真実の経を顕わさば、『大無量寿経』これなり。」(『教行信証』教巻)と位置付けられた『大無量寿経』」のお釈迦さまの「出世本懐」(この世に生まれた理由・目的)のところに「群萌(衆生)を拯(すくい)恵むに真実の利(阿弥陀如来の本願の教え)をもってせんと欲してなり」と説かれています。

親鸞聖人は、二十九歳の時、この阿弥陀如来の本願念仏を信じ、その教えを人々に勧められる法然上人に出遭われ、それまでの自力往生の修業の道から、阿弥陀如来の本願念仏に身を任せる他力往生の道に回心(えしん=心の変化)されました。煩い・悩みから逃れられず、迷いの生活をしているのが人間(衆生)であり、親鸞聖人自身もその例外ではないとの目覚めがあったからと思われます。群萌の一人として自力往生の及びがたき身の親鸞聖人にとって、お釈迦さまの説かれた阿弥陀如来の本願による救いの教えは、まさに「恵」であり、救われるとの確信であったと思われます。そして、その教えをこの私、親鸞にまで伝えて下さった印度・中国・日本の七人の高僧方へのご恩と、教えとの出遭いを親鸞聖人は、深く喜ばれました。その「喜び」と「正しい信」を願って詠われたのが『正信念仏偈』なのです。親鸞聖人にとって、お釈迦さまはたまたまこの世界に生まれられ、たまたま仏になられて、人びとに教えを説かれた、ということではないのです。阿弥陀如来の本願を顕らかし、私たち衆生を救わんとの願いで生まれられたにちがいないと領解されたのです。

私たちは「師」や「教え」、多くの人々と出遭ってきました。その出遭いが自身の人生にいかなる意味をもつのか考えてみたいものです。(宗教部)

今だからこそ

2020.06.01

 今、世界中の人々が日々不安に思われている新型コロナウイルス(COVID-19)ですが、感染拡大により世界中で多くの人々の生命が危機にさらされています。また、世界中の経済が低迷し、多くの企業等が倒産するなど、経済活動にも大きな影響を与えています。日本においても、全国に緊急事態宣言が出されたことで、企業等の休業要請や各種のイベントの自粛、一部の日用品が手に入りにくい状況など、希望の兆しはあるもののまだまだ社会生活に大きな影響を及ぼしています。さらに、学校が一斉休校になるなど、誰しも予測できず、今まで経験したことのない事態が現実に起こり、今なお制約のある教育活動を強いられ、教育現場や保護者、そして子供たちに混乱が広がり、不安を抱えながら日々生活している現実もあります。一方、世界中の研究者がワクチン開発を進めています。しかし、まだまだこのウイルスに効くワクチン開発には時間がかかるため、余計に恐怖が私達の生活に大きな影響を与えています。
 

 ところで、そもそも私達は、どうして新型コロナウイルスが怖いのでしょうか。
私たちは、新型コロナウイルスに限らず、他の病気や怪我をした時、不安に思ったり、恐怖を感じたりするものです。その根底には、必ず、「死にたくない」という本能が働くからです。死ぬことが怖いから、可能な限り危険を回避し、生き延びようとする知恵が働くからでしょう。 しかし、当たり前のこととして、私たちはこの世に生を受けた以上、必ず歳を重ね、いつかは分からないにせよ、いずれは亡くなります。言うなれば、罹患率100%かつ致死率100%の病を患っているということです。 ところが、この当たり前のことを、我が身に起きる現実として素直に受け止められている人が、どれ位いるでしょうか。老いだけではなく、不慮の事故や災害で亡くなる人もあれば、自ら命を絶つ人もいます。つまり、明日、生きていることが約束されている人など誰一人もいないということです。
 

 宗祖親鸞聖人の教えに「平生業成」という言葉があります。いわば真宗の「一枚看板」とされている非常に大切な言葉です。「平生」とは、死後の世界ではなく、生きている今現在ということです。「業」とは、人生の大事業のことです。言葉を変えれば、本当の生きる目的であり「何のために生きているのか」、「なぜどんなに苦しくても生きねばならないのか」という本当の生きる意味のことです。そして、「成」とは、達成するということです。人生には、「これ一つ果たさねばならないという大事な目的がある。それは死んでからでは間に合いませんよ、生きているときに達成できるから、早く達成させなさいよ」という教えです。もう少しわかりやすく言うと、臨終(死)まで極楽浄土に行けるか行けないのか分からないのでなく、平生に他力の信心を得たそのときに浄土に生れることが約束されるということです。決して、平生の行いの良しあしではありません。日々、阿弥陀様に感謝し、ご先祖様を偲びつつ、生きとし生けるものすべてに感謝する心を持って、精一杯生き、常に今何をすべきかを考えて生活するという「心掛け」一つが大切なのです。

 

 私たちにとって、確かに新型コロナウイルスはとても怖い病気です。しかし、感染拡大が続いている「今だからこそ」、私たちはいつ死んでしまうかも分からない身の上であるということ。そして、その死が我が身に起きる現実として真摯に受け止める良い時期なのかもしれません。ぜひ皆様におかれましては、自分の命について省みる時にしていただきたいと思います。併せて、引き続き、自らの行動を含め、感染予防に細心の注意を払っていただき、健康にお過ごしくださることをお念じ申し上げます。(宗教部)

「新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済支援措置」の実施

2020.05.02

新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた緊急事態宣言が4月7日に発出され、さらに4月17日にはその対象が全国に拡大されるなど、人と人との接触を抑制するさまざまな取り組みが国を挙げて進んでまいりました。その結果、感染者の増加は一定の減少をみたもののまだ予断を許す状況ではなく、政府から緊急事態宣言をさらに1か月程度延長する方針であることが発表されました。まず、残念ながらお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げるとともに、罹患され治療されている全ての方々にお見舞い申し上げます。またこのような状況のなかで、医療従事者をはじめ、食料品や医薬品の販売、運送など我々の生活を維持するために奮闘されている全ての方々に深く感謝申し上げます。
本学園ではこれまで、新型コロナウイルス感染拡大防止に向け、休校や入構制限措置を講じてまいりましたが、まだ解除できる状況ではないと判断し、休校や入構制限を5月30日まで延長することといたしました。この間、夢や希望を持ってご入学・ご進級されました学生・生徒・児童・園児並びに保護者の皆さまにおかれましては、ご不便やご心配をおかけしていることと存じます。現在本学園では、ZOOM等の活用によるe-ラーニング(オンライン授業)や健康チェック、面談、またさまざまなコンテンツを活用し動画配信等を行うなど、健康の安全を確保したうえで学習機会の継続をはかるとともに、学習進度やレベルを低下させない取り組みを進めております。引き続き、教職員一丸となってその質を高めてまいりますので、ご理解ご協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
こうした状況を踏まえ、この度本学園では学生・生徒・児童を対象とした、「新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済支援措置」を講じることを決定いたしました。目的は、新型コロナウイルス感染症に負けることなく、本学園で学ぶ全ての方々に学習機会を継続していただくことにあります。各支援策の内容につきましては添付資料の通りです。一部、支援対象基準が未確定のものもございますが、各ご家庭の状況の把握に努め、支援が必要な方々に行き渡るよう検討し決定したいと思います。詳細が決まり次第、各校園から順次ご案内させていただきます。
今後も状況の変化に応じ追加施策を検討するなど、皆さまに建学の精神に基づく本学園の教育を継続していただけるよう取り組んでまいりますので、引き続き、ご理解ご協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

<新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済支援措置(概要)はこちらから>

実るほど頭を垂れる稲穂かな

2020.04.01

4月は学校では入学の、会社では入社の季節です。入学される皆さん、入社される新入社員の皆さんは、新しい世界でいろいろなことを学び、吸収し、成長していく自分や、新しいことにチャレンジする自分への期待と希望に胸をふくらませていらっしゃるのではないでしょうか。これから進まれる新たな環境のなか、皆さんが日々試行錯誤し努力しながら、一歩一歩着実に成長していかれますことを心より念じております。

 

さて今月は、新たな一歩を踏み出される皆さんが今後さまざまなことを学び、経験されていくうえでご参考になればと思い、「人間の知恵」と「仏の知恵」について考えてみたいと思います。

 

まず人間の知恵とはなんでしょうか。広辞苑によると知恵とは、「物事の理を悟り、適切に処理する能力」とあります。人間の知恵には、生きるための知恵、仕事をスムーズに進めるための知恵、成績や結果を出すための知恵などさまざまな知恵があると思いますが、その知恵を得るために私たちは多くの知識を覚え、理解し、学問を深め、教養を身につけようと頑張ります。つまり自らが「賢くなろう」と努力するわけです。

 

これに対し、仏の知恵とは、仏の方から私たちに働きかけ、さまざまなことに執着し、他者と比べて優劣を気にし、他人を妬み嫉む自分の姿に気づかせ、目覚めさせてくれます。この働きを仏教では光と表し、仏の知恵の光に照らされ、私たちは今まで見えなかったことを見えるように、気づかなかったことに気づかされ、目覚めさせていただきます。つまり煩悩まみれの自分の姿に気づき、ただ頭が下がるようになります。

 

このように人間は自ら賢くなるように努力し、知恵をつけようと頑張るのですが、ついてきた知恵を誇り、自分の力で生きていけると思うようになると横柄になります。また、自分の言うことが正しく、自分は善人であると思い込んでしまいます。自分の力で生きていると思っているので、仏の働きに見向きもせず、自分の姿を正しく見ることができなくなり、おのずと頭が上がってしまいます。

 

「実ほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を皆さん一度はお聞きになられたことがあるのではないでしょうか。この言葉の意味は、「故事・俗信 ことわざ大辞典(小学館)」によりますと、「稲の穂は実が入ると重くなって垂れ下がってくる。学問や徳行が深まるにつれ、その人柄や行為がかえって謙虚になることのたとえ」とあります。頑張って身につけた知識、学問、教養が本当に深まり、身についてくると、おのずと人格も形成され、周囲に対し「お陰様で」と謙虚になり、思いやりの心を持って接することができるようになります。この「深まり」こそが仏の知恵の働きかけであり、「実ほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉は、すぐ思い上がり、自惚れてしまう私たちに、そうした自分の姿になってないか問いかけてくれる言葉ではないでしょうか。

 

近年、自らの知恵を頼み、高圧的になったり、自分の意見以外は間違っていると固執する人が増え、人間関係や社会がギスギスすることが多くなってきたように感じます。「お陰様で」というこれまで大事にしてきたことが薄れてきたようにも感じてしまいます。これから入学される皆さん、入社される新入社員の皆さんには、知識を覚え、理解し、学問を深め、教養を身につけるプロセスの中で、頭が上がりがちな自分の姿に気づかせてくれる仏の働き(知恵)に素直に耳を傾ける心がけを持っていただきたいと思います。そうした心がけを持って日々精一杯努力することで、皆さんの人生がより実りあるものになるのではと思うのですがいかがでしょうか。(宗教部)

独立行政法人 国際協力機構(JICA)が発行する「ソーシャルボンド」への投資について

2020.03.19

学校法人光華女子学園は、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」)が発行する「ソーシャルボンド」への投資を実施しました。

「ソーシャルボンド」とは、調達された資金が社会課題の解決に資する事業に充当される債券です。JICA債は独立した第三者機関である株式会社日本総合研究所より、国際資本市場協会(International Capital Market Association: ICMA)が定義するソーシャルボンドの特性に従った債券である旨のセカンド・オピニオンを付与されています。

 

JICA債で調達された資金は全額がJICAの実施する有償資金協力事業に充てられ、開発途上国の社会課題を解決するための融資に活用されます。主な融資対象は大規模インフラ整備事業や貧困削減、人材育成を目的としたプロジェクト等です。

JICA債の発行は、日本政府のSDGs達成に向けた実施指針である「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」(2016年12月22日決定)において、具体的な施策の1つに位置付けられました。「SDGs実施指針改定版」(2019年12月20日、一部改訂)においても、「環境・社会・ガバナンスの要素を考慮するESG金融やインパクトファイナンス、ソーシャルファイナンス、SDGsファイナンス等と呼ばれる経済的リターンのみならず社会貢献債としてのJICA債の発行など社会的リターンを考慮するファイナンスの拡大の加速化が、SDGs達成に向けた民間資金動員の上で重要である。」とされており、SDGs達成のために民間資金を動員するツールとして明記されています。

 

「仏教精神に基づく女子教育」を建学の精神とする光華女子学園では、学生一人ひとりに寄り添う教育の実践のため、これまでもこうした有価証券投資による資産運用収益を学生・生徒・児童・園児への奨学金や家庭の経済支援、教育研究活動の向上のために活用しております。今回JICA債を購入することで、SDGsへの取り組みとして、開発途上地域の経済・社会の開発、日本及び国際経済社会の健全な発展のために貢献することを目指しています。

光華女子学園は、これからも学校法人としての公共性・公益性に鑑み、その社会的使命と役割を果たすとともに、グローバル社会の直面する様々な課題解決に貢献してまいります。

また、今後も適切なリスク管理のもとで、社会的責任の観点も考慮し、安定的な運用益を確保するため、資金の運用を継続的に実施していきます。

 

本件に関するお問い合わせ先

学校法人光華女子学園 企画財務部 TEL075-325-5214

2019年度「太子忌」が行われました

2020.02.23

 

 

こんにちは。
2月21日(金)、浄土真宗大谷派宗門関係校である光華女子学園では

「学園 太子忌(たいしき)」が行われました。

毎年、2月22日にお亡くなりになった聖徳太子のご命日にご遺徳を偲び、
太子が日本にお広めになった仏教の教えを聞思しております。

 

式には各校園の学生・生徒・児童・園児と教職員が参加し、
法要および幼稚園から大学までの各代表焼香が行われた後、
本学園真宗文化研究所長の小澤千晶氏の法話を聴講しました。

 

 

講師は、聖徳太子の制定した「憲法17条」の第10条にあることを主題にお話しされました。

 

「人は皆凡夫であるということ。(第10条)」

 

「自分の思うことを他人に押し付けてしまってはいないだろうか。
自分の基準で他人を量り、他人を傷つけてはいないだろうか。
様々な人と生きていくためには、誰のことも受け入れられるよう分別を手放していこう。
他人と折り合えないときは、自分のことを振り返ることを意識しよう。」と、

凡夫の自覚に立って、自己の基準やこだわりを手放す考え方について説明されました。

 

 

また「凡夫であることの自覚を持つことは大事なことですよ。
大事なのは、

切り替えができないときに、なぜできないかを自分に問いかけること」と結ばれました。

 

自分の中のものさしとは何か。
自分の基準が絶対の価値と思い、自分をも許せなくなってはいないだろうか。
他人とうまくいかないときは、自分の中のものさしを解放しようと思いました。

(企画財務部職員A)

 

 


(中高本館北側の梅)