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よろこびてほめたてまつるべしとなり  〜慶讃ということ〜

2023.04.13

 真宗本廟(東本願寺)では、50年に一度の法要、宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要が勤められている。全国津々浦々、ご門徒の方々がご本山に足を運び、参拝する。

 

 いち参拝者として阿弥陀堂に身を置き、数千人のご門徒と共に合掌すると時代を貫いた本願念仏の教えの不思議を感じる。その時代その時代の人々が大切だと受け止められた教えが受け継がれ、現在のこの私にまで届けられている。静まり返ったお堂の中で、私にとっての慶讃法要とは何か。御誕生や立教開宗を慶び讃えるということはどういうことかということ問われている。

 

 今月の言葉「よろこびてほめたてまつるべしとなり」は、親鸞聖人が『正像末和讃』の中に「慶讃」のもととなる言葉、「慶喜奉讃」という言葉の意味について述べられたものである。池田勇諦先生はご法話の中で「慶讃」について次のように受け取られている。

 

 『慶』は恩徳に、教えに遇わせていただくことができた慶び。『讃』はそれを伝える責任。それが、慶讃という言葉に込められた願いである。

 

 仏の恩を知り、念仏を通して私にかけられた願いに自らうなずいて生きてるのかを確かめさせられ、同時に生まれたことを喜び、今、責任をもって次の世代の人と共にお念仏の教えを伝えることができているのかを改めて考えさせられる。「慶讃」という二文字に込められた願い、そんな本当の願いに気づかずに日々、振り回されている自分ではあるが、この法要を通して立ち止まって聴聞していく「場」を与えられたことはが有難い。(宗)

真宗大谷派(東本願寺)の慶讃法要でブースを出展しています!

2023.04.05

現在、真宗大谷派(東本願寺)では宗祖親鸞聖人の御誕生八百五十年・立教開宗八百年の慶讃法要が行われています。この法要は文字通り、宗祖親鸞聖人の御誕生と浄土真宗の立教開宗を記念する法要で期間中は全国から多くの方が参拝に訪れられています。

 

そして本学園では記念すべきこの法要をさらに盛り上げるべく、東本願寺の境内の一角に「はなやぎキャンパスin東本願寺」と題し、ブースを出展しています。ブース内では、本学園の取組みや宗教教育等を紹介するパネルを常設展示し、ワークショップ等の体験型イベントも随時実施しております。また、ブースに設置している看板は本学園に在籍している園児、児童、生徒、学生、そして教職員が協働の手形アートで制作したもので、「多様な他者と共に生きる未来を創造できる人間となってほしい」という願いを学園が一丸となって表現いたしました。

 

法要期間内に真宗大谷派(東本願寺)にお越しになられた際はぜひお立ち寄りください!
みなさまにお会いできることを楽しみにしています。

 

■宗祖親鸞聖人の御誕生八百五十年・立教開宗八百年 慶讃法要
・場所:東本願寺(真宗本廟)
・法要期間
第1法要 2023年3月25日(土)~4月8日(土)
第2法要 2023年4月15日(土)~4月29日(土)
讃仰期間 2023年4月9日(日)~4月14日(金)

 

※本学園のブースは第1・2法要期間内で出展しています。
※ブース内でのイベントスケジュールはこちらをご確認ください。

 

京都光華女子大学のテレビCMの放映がスタートしました!

2023.03.06

3月1日(水)より京都光華女子大学のテレビコマーシャルの放映を開始しました。

 

医療・福祉分野で京都・滋賀エリアナンバーワンの専門職養成の幅広さを誇る京都光華女子大学では、「Well-Being」を実現するキャンパスを目指しています。
2024年4月には「看護福祉リハビリテーション学部 福祉リハビリテーション学科 作業療法専攻※」「短期大学部 歯科衛生学科(3年制)※」を開設し、京都光華の学びが進化します。今回のテレビコマーシャルではその様子を表現しています。
※<仮称>2024年4月開設予定(設置構想中)

 

また、BGMとして使用している楽曲は、本学職員が作詞・作曲を行ったオリジナルソング「Well-Beingな未来(あした)へ」です。
「人とのつながり」や「心のつながり」そして健やかな未来を想う曲となっており、コーラス部分は学生や教職員も収録に参加して、本学が一丸となって創り上げた1曲です!

 

 

■放送期間
3月1日(水)〜20日(月)

 

■放送エリア・局
近畿エリア(関西テレビ、読売テレビ)
北陸エリア(福井放送、北陸放送)
沖縄エリア(琉球朝日放送)

 

上記エリアにて放映中。ぜひ、ご覧ください!

 

2022年度「学園太子忌」を行いました

2023.02.27

2月22日(水)、本学光風館講堂で学園太子忌を行いました。
学園では、お釈迦様の誕生を祝う「学園花まつり」、宗祖親鸞聖人のご命日に聖人のご遺徳を偲ぶ「学園報恩講」、そして、聖徳太子のご命日に太子のご遺徳を偲ぶとともに、太子が日本にお広めになった仏教の教えを聞思する「学園太子忌」を学園三大行事として営んでいます。
法要では、各校園代表(学生・生徒・児童・園児代表)や教職員が参加し、献灯、献華、勤行に続き、本学真宗文化研究所の太田蕗子講師による法話が行われました。

 

法話では、聖徳太子が定めた「十七条憲法」第一条から「和(わ)」をテーマに、自身のご家族とのエピソードを例に挙げ、自分にとっては必要でないものも相手にとっては大切なものかもしれない、人は自分の世界がすべてだと勘違いしてしまうことがあるが、皆それぞれ感じ方は違うので相手に自分の気持ちを押し付けてはいけない、とお話されました。
また、3月で光華を卒園・卒業される方も、おもいやりの心をもって、お互いを認め合い、共に生きていくという光華での学びを忘れずにこれからも過ごしていただきたい、と結ばれました。



(学園運営部職員K)

2022年度「涅槃会」を行いました

2023.02.27

2月15日(水)、本学園慈光館太子堂にて、釈尊(お釈迦様)入滅の日(=ご命日:2月15日)に、釈尊への報恩の意を表し、み教えを改めて聞思する機会として、涅槃会(ねはんえ)が行われました。

今回は、京都光華中学校1年生と教職員が参列し、真宗宗歌や恩徳讃などの仏教讃歌の斉唱・焼香などを行いました。

 

 

 

 

司会より、本尊の脇に映し出された大涅槃図を観ながら、お釈迦様が出家をされ、お悟りを開かれたことや、沙羅双樹のもとで亡くなられた様子についての説明がありました。

音楽法要、勤行に引き続き、石原康史事務局長(学園宗教部長)による法話が行われました。

 

実家がお寺の石原事務局長は、幼少期に母親から「やすしー!まんまんちゃん(=阿弥陀如来)が見てはるでー!」と声をかけられていました。誰も見ていなくても阿弥陀様は全てお見通しなので、行儀良くしておくようにという教えです。

どんな人にも善心・良心・悪心があります。悪心を持つ私たちが幸せになるには、念仏を称え、仏様の本願に会い、身を任せることが必要です。そうすることにより、自然と感謝がこみあげ、安心の中で毎日を過ごすことができるのだと語りました。

 

 

参加した生徒からは「お話しされた『まんまんちゃん』を『自分』に例えて、日々行動することを大切にしたいと思った。」「善心、良心、悪心についてしっかり考える機会になりました。」といった感想が述べられました。

 

 

 

ちょうどよい

2023.02.20

 今回は初期経典を通して「ちょうどよい」をご紹介します(『ブッダとは誰か』(吹田隆道)152-154頁、『原始仏典III 増支部経典』126-133頁、『仏弟子の告白』137-138頁)。

 ソーナという仏弟子がいました。恵まれた家庭に生まれ、琴をたしなむ青年だったようです。出家した彼は熱心に修行に励みます。熱心すぎるあまり、経行(ゆっくりと歩きながら行う瞑想)のやり過ぎで、足の裏の皮が剥がれ瞑想を行う場が血だらけになり、屠殺場のようだったと言われています。しかし、それほどに努力しても悟りをひらくことができず、彼は悩みます。もともと裕福な家庭の出身であった彼は、修行を続けるよりも、在家に戻って財力で功徳を積むほうがいいのではないかと考えはじめました。ソーナの思いに気づいた釈尊は琴を喩えに語りかけます。

 琴の弦は、張りすぎても緩すぎても、いい音を出すことはできない。張りすぎることもなく緩すぎることもなく、ちょうどよい状態であれば琴は美しい音色を奏でる。この当たり前のことをソーナと確かめた後に釈尊は次のように語ります。

 努力も、行き過ぎれば気持ちの高ぶりをまねき、緩すぎれば倦怠をまねくのです。したがってソーナよ、ちょうどよい努力を保ち、感官のちょうどよいところを知り、そのちょうどよいところで目標を捉えなさい。

 「弾琴の喩え」といわれる教えです。では「ちょうどよさ」はどのようにすれば得られるのでしょうか。

 後世の注釈書は、ここで言われる「感官」(根)は修行を支える5つの能力である信・精進・念・定・慧を意味し、この5つの均衡が欠かせないことを教えていると説明します。信が強すぎれば慧(内省する智)が弱まり、精進(努力)が過ぎれば定(心の集中)が失われます。ソーナは精進が過ぎることで心の集中が失われてしまっていたということでしょう。

 このように信と慧、精進と定が対となって均衡が求められるのに対して、念はすべての面で強力であることが求められます。念とは、昨今流行りのマインドフルネスの原語で、心の動きや身体に対する「注意深さ」や「気づき」を意味します。
 ソーナは、釈尊に出会い生きるべき道を見つけた喜びゆえに熱心に修行に取り組みました。目標は間違っていない。しかし、その思いの強さに飲まれて、自分自身の心の動きや身体への注意深さや気づきが疎かになっていました。気づいたら、足の裏は血だらけで心にも疲れが溜まっていた。そして、一度定めた目標をあきらめそうになっていました。

 あちこちに様々な問題が山積みで忙しい日々が続きます。それぞれの果たすべき役割はたしかに重要なもので、誰もが精一杯、自分のなすべきことに取り組んでいるのではないでしょうか。しかし弾琴の喩えが教えているように、自分自身への気付きを疎かにすると、大切な目標や役割を見失うことになりかねません。「ちょうどよさ」を確かめるために、自分の心の動きや身体への気づきを大切にし、目標を信じる気持ちと自らを振り返る智慧、そして努力と心の集中を保ちたいものです。(宗)

大学新棟新築の起工式が執り行われました

2023.02.06

1月25日(水)、大学の新棟新築の起工式を執り行いました。

 

阿部理事長をはじめ本学園関係者のほか、設計をご担当いただいている株式会社安井建築設計事務所、建築工事をご担当していただいている株式会社淺沼組の皆さまが参列し、建設工事の安全を祈念しました。

 

起工式では読経や焼香、鍬入れの儀が行われた後、阿部恵木理事長の挨拶と株式会社安井建築設計事務所 常務執行役員 大阪事務所副所長の小林 直紀様の挨拶が行われました。

 

阿部理事長による挨拶では、京都光華女子大学が取り組んでいる「健康・未来創造キャンパス」の実現に向けて、2024年4月に新たに「看護福祉リハビリテーション学部 福祉リハビリテーション学科 作業療法専攻※」「短期大学部 歯科衛生学科(3年制)※」が開設予定である。これにより、医療・福祉分野における専門職養成の幅が広がり、京都滋賀エリアにおいてトップレベルとなるため、今回新築する校舎は多職種連携教育をより深め、各専門職としてのスキルを高める基幹となるような校舎にしたいと語りました。
また、交通量の多い葛野大路五条に面する場所に建設するため、キャンパスや地域のランドマークのような存在にしたいと述べました。

 

小林様の挨拶では新棟について、交差点に面する角は丸いガラス張りの吹き抜けがあり、2階には緑のテラス、その他の階にはコモンズがある等、幅広い用途を兼ね備えた校舎であるとご説明されました。そして、これからの施工にあたり、株式会社淺沼組様と共に、学生の皆さまに喜んでいただける建物となるよう、これまでの経験と知識を生かしていきたいとご挨拶いただきました。

 

新校舎は【ワクワク感が漲る、健康・未来創造空間「KOKA Well-Being Tree」】をコンセプトに、Well-Beingを実現する健康・未来創造空間として、人々の暮らしに寄り添う大樹のような存在として、キャンパスと地域、そして社会をつなぎ、学生・教職員・地域の方々などが憩い、集い、チャレンジする拠り所となるような施設を目指します。
※2024年4月設置構想中

 

 

 

  

 

 

 

 

新棟完成イメージ

 

「京都光華ウクライナ支援チャリティーコンサート」の募金を寄付しました

2023.01.19

12月17日(土)、本学にてウクライナ人道危機救援を目的とした「京都光華ウクライナ支援チャリティーコンサート」を開催し、259名の方にご来場いただきました。
コンサート当日のレポートはこちらをご覧ください。

 

 

当日に行った募金活動では、来場者の皆さまの温かいお気持ちで、238,041円が集まりました。
これまでに高等学校の生徒たちがウクライナ支援活動として得た募金10,680円と併せて、合計248,721円を、1月16日(月)付けで在日ウクライナ大使館に寄付しました。

 

ご来場、ご協力くださった皆さま、ありがとうございました。

2023年「修正会」を行いました

2023.01.10

あけましておめでとうございます。
1月4日(水)、浄土真宗大谷派宗門関係校である本学園では教職員が一同に会し、「修正会(しゅしょうえ)」を行いました。

 

修正会とは、新たな年を迎えるにあたり、仏さまの前で身を正し、あらためて自分自身を見つめ直す新年の法要です。

 

法要は読経にはじまり、阿部恵木理事長による年頭の挨拶の後、光華女子学園の歌を斉唱しました。
理事長による年頭の挨拶では、日頃の有縁の方々のご支援に感謝するとともに、目まぐるしい社会の変化の中で、今後一層求められるであろう「健康で健やかに暮らしたい」という人々の願いを、具体化し創造できる人材を育成することが本学園の役割であると述べられました。

 

私たち教職員は、すべての人が健康に過ごせる社会の実現を目指し、学生生徒等一人一人に寄り添い、社会で活躍できる人材の育成に取り組んでまいります。