帰命無量寿如来「正信念仏偈」
親鸞聖人は自らが選び取られた「浄土真宗」の教えを、「大乗のなかの至極なり」と位置付けられました。すべての人を救い取らずにはおかないとする大乗仏教運動のなかでも、その究極体が念仏の教えであると受け止められたのです。 この世の森羅万象には、ひとつ残らず永遠の過去、無限の彼方から、どこまでもそれを生かそう生かそうとする無条件の願いが掛けられています。そのいのちの本質のことを、「無量寿如来」すなわち「阿弥陀仏」と呼びます。 われわれがこのいのちの法則に目覚めた時、おのずと如来に絶対的に帰依せずにはおかないとする心の声が、「帰命無量寿如来」となって発露するのです。(太)