光華女子学園

今月のことば

平成28年3月のことば
風は見えないけれど 風のすがたは なびく草の上に 見える

日本では冬には冷たい風を感じ、春には心地よい風を感じます。時には強かったり弱かったりしますが、私達の周りには常に自然の風が流れています。しかし、忙しい日常生活を送っている私達はその風の存在に気づかないことがあると思います。

私達はどのようにして風の存在に気付くのでしょうか。風の音がビュービュー聞こえる。戸がカタカタなる。頬にあたる・・・など。 しかし、風を感じることはできても、私達の目では風を見ることが出来ません。この詩は、その風のはたらきが大地の根をはっている草をなびかせることで見えない風の存在に気づくことを示し、私達に問いを与えてくれています。

金子みすゞの『星とたんぽぽ』の詩には
「見えぬけれどもあるんだよ。見えぬものでもあるんだよ。」とあります。

私達が生かされているということは、色々な目に見えないものによって支えられていると言えます。目には見えないもの、表面だけしか見ないのでわからないものが私達の中に確かにあると思います。大切なことはそういうものは何かという問いを生涯において持ち続けることです。
そうすることによって、私達の思慮分別を超えたはたらきがあることに、頭が下がる感謝の心を持つことができるのではないでしょうか。

風は見えないけれど、なびく草を見て見えない風の存在に気づくように、私達の身の回りにはあまりにも多くの見えないものがあるということがいえると思います。

『みほとけは 眼(まなこ)をとじて み名 呼べば さやかに います わが前に』
風のように私の目に見えないところで、はかりしれない力が疑いなくはたらきかけてくれていることを知り阿弥陀さまに感謝したいものです。阿弥陀さまのはたらきを感じ取り、命を大切に生活して自分の置かれている境遇で精一杯生きていきたいものです。(宗教部)

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