「みんなちがってみんないい」(金子 みすゞ)
童謡詩人 金子みすずさんの「わたしと小鳥とすずと」の詩の一節にあることばです。
金子みすずさんの詩は、どれを読んでも慈悲に満ちたあたたかい、おもいやりのあることばで、私達にやさしく語りかけてくれます。また、真実を見つめる心をもち、相手の悲しみを自分の悲しみとし、相手の喜びを自分の喜びとする仏の心をもった方でした。
人は誰でも他者をうらやましく思うことが多くあります。「鳥のように空を飛ぶことができたらいいのに‥」しかし、よくよく考えてみると鳥にはないものを自分がもっていることに気がつくはずです。そして、すべてのいのちは、あるがままで尊い存在であり、それぞれがいのちの輝きをもって生きていることがわかります。
宗祖親鸞聖人が最も大切にされたお経の中のひとつ「仏説阿弥陀経」の中で花の色について、青い花は青い光を、黄色い花は黄色い光を、赤い花は赤い光を、白い花は白い光を放ちながら美しく咲き誇っていると示されています。
各花が自らの色そのままで咲くことが尊いのです。私達も、一人ひとりが自らいただいている尊いものに気付くことが大切です。人それぞれには、「色」があります。それは、「個性」といえます。その個性が光り輝くことがすばらしいことなのです。
さらに、その輝きがお互いに輝きあって微妙な色合いを織り成すことにより全体としてすばらしい色合いで光を放つ、そこにこそ金子みすずさんが理想としたさとりの世界があるのではないでしょうか。(宗)
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