紫陽花や きのふの誠 けふの嘘 正岡 子規
「紫陽花や きのふの誠 けふの嘘」
正岡子規の俳句です。
紫陽花には、同じ株の花が、薄紅色から上品な青や紫に変化していくものがあります。
その変化ゆえか、紫陽花の花ことばは「無常」です。
昨日はまこと(真実)だと思っていたことが、今日はうそ(偽り)になってしまう。
人の心の移ろいやすさやはかなさを、子規は紫陽花に託したものだと思われます。
確かに、私たちは日々の暮らしの中で、昨日まで信じていたものに、今日突然裏切られたり、昨日まで大丈夫だと思っていたことが、今日は呆気なく崩れ落ちたりするような経験をすることがあります。
私たちは、生老病死の営みをとおして、生まれては消え、来ては去って行くことやものに狼狽し、苦悩する存在です。他との関係や比較という相対に左右される存在なのです。
この世はまさしく「きのふの誠 けふの嘘」、
「諸行無常」そのものです。
しかし、近代真宗教学の先駆者、清沢満之師は、生きることにおいて、「絶対他力の大道」という思想を貫かれました。絶対的に揺らぐことのない阿弥陀如来の本願力の道を迷わず歩むことの尊さや大切さを説かれました。
そこには自由と安らぎの境地が開かれます。
その境地に生かされ、希望と感謝をもって、人生を確かに歩んでいくのだぞと、師から呼びかけられているように思われます。(宗)
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