まなびやを出で行く子らにさきあれと
仏をおがみておもう朝かな
(大谷智子歌集『白萩の道』より)
仏をおがみておもう朝かな
(大谷智子歌集『白萩の道』より)
光華女子学園の各設置校園を巣立ちゆく皆さんおめでとうございます。三月はそれぞれの期間勉学を積み、晴れて卒業を迎え、新たな目的に向かって一歩を踏み出されるときです。この間、学園の願い、親の願い、同窓生や幾多有縁の方々の願いと期待の中で過ごされ、この日を迎えられました。
この時節になると、戦後間もない年の卒業式の朝に本学園を巣立つ女学生たちをおもい東本願寺の大谷智子裏方が詠まれた「卒業式の日に」と題した歌を思い出します。この歌がそうです。
大谷智子裏方は、仏教特に親鸞聖人が明らかにされた浄土真宗(真宗)の教えを基本においた女子教育を行う学校の実現を願われました。この願いのもとに設立されたのが光華女子学園です。御裏方は自らの願いの実現を学園の総裁としてお亡くなりになるまで、見守り続けられました。この歌から、自らが発願し創設された学校を巣立ちゆく子たちの将来が幸せであるようにと願われる温かい姿が浮かびます。 光華女子学園はこのように温かい願いの中で生まれ、教職員をはじめとする幾多有縁の方たちによって受け継がれ支えられ成長してきました。この温かい心が建学の精神を表した校訓「真実心」なのです。(宗)
※「さきあれと」の「さき」は、「幸」「さいわい」「繁栄」を言う古語
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