光華女子学園

今月のことば

平成19年8月のことば
「“ありがとう”と言ってくれてありがとう」
(A君 10才) ―松蔭 裕―

ある時、私の知り合いのA君が突然私に「ありがとう」と言ってきた。
何のお礼を言ってもらってるのか分からない私は、どうしてありがとうと言ってくれるの?とA君に聞き返しました。その時の彼の返事が「”ありがとう”と言ってくれてありがとう」という言葉でした。その日、A君に対して私が「優しくしてくれて、ありがとう」と言ったのだそうです。その言葉に対してのお礼を10才のA君は言ってくれたのでした。

人は、生かされて生きているのです。自己中心で物事を考えていてはこういう「生かされて生きている」という発想は浮かんでこないでしょう。「生かされているという謙虚さ」と「生きているという感謝」の気持ちにほかならないのです。
理屈を捏(こ)ねなくても、「ありがとう」の本当の意味を感覚で「感じている」A君。
A君は「生かされて生きている」ことを身で感じています。

私たちは、様々な場面で「ありがとう」と言い、感謝の気持ちをあらわします。何かをもらった時や手伝ってもらった時など、自分が助けてもらった時には「ありがとう」と言います。
しかし、本当に「ありがたい」のは何でしょうか?
私たち一人ひとりが、数多くの縁に支えられて生かされているという、あたりまえではあるけれどなかなか気づかない、これこそが本当に「ありがたい」ことなのではないでしょうか。
「生かされて生きている」と頭で知ることと、「生かされて生きている」という受け身の感動(心で知ること)とは全く違うんだと、A君の言葉は私の中で今も教え続けてくれています。(宗)

過去のことば

2022年

5月
1月

2021年

2020年

11月

2019年

8月

2018年

2017年

11月

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

11月

2010年

2009年

12月

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年

2002年

2001年

2000年

ページトップへ