正見(しょうけん)「八正道」
仏陀が悟りの内容としてお示しになった四つの真理( 四聖諦(ししょうたい))のなか、私にとっての一切の苦を滅し、無常・無我の境地に至るための道程として示されたのが、「 苦滅道諦(くめつどうたい)」です。すなわち心を集中するための修道方法のことで、「 八正道(はっしょうどう)」がそれに当たります。
八正道の第一に「正見」が説かれ、それだけで苦滅道諦を代表する修道法でもあります。「正」とは「正しい」ということです。それはこの世の秩序を守るために 拵(こしら)えられた既成の価値のことではなく、今・ここで起きていることに、利害や打算を抜きにして、「ありのまま」に接するということです。そして「ありのままに見る」ことを通して、私たちの正しい見解つまり「今、自分は何をどうすればよいのか」という方向を与えられるのです。(太)
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