光華女子学園

今月のことば

平成22年10月のことば
人間は 自分の心に 自分が縛られている

こんな話をよく聞きます。今日は「お日柄が悪いので、○○をしない」とか、「今年はあの方角が悪いので、その方向へは旅をしない」、「お念珠の紐が切れた。何か悪いことが起こるのではないか」等々です。これは、耳にするだけでなく、私たち自身もこうしたことを気にかけ、迷い、振り回されてはいないでしょうか。今月のこの言葉は、私達のこのような状態を表した言葉です。
仏教に「無明(むみょう)」という言葉があります。その意味は、人生や物事の真相に明らかでないことを言います。それは、総ての存在は無数無量の因縁によって存在しており、総ての事象はこの因縁から起こるということ(縁起の道理)に気付けていないのではないのでしょうか。それ故に、私たちは、自分の都合のよいことを願い、都合の悪いことは悪として忌むという生き方になっているのです。自分の都合に執らわれ、自分を縛ってしまっているのです。それは自分自身を煩わせ、悩ませる原因となっているのです。
そうした生き方から解放されるには、如来(阿弥陀仏)の智慧の光(無明の闇を破る恵日とも)を求めていく生活、すなわち仏教を聴聞していく生活が大切ではないでしょうか。
私は、親鸞聖人の弟子、河和田の唯円の著した『歎異抄』第七条の「信心の行者(念仏者)には、天神地祇も敬伏し、魔界外道も障碍することなし。罪悪も業報を感ずることあたわず。諸善もおよぶことなきゆえに、無碍の一道なりと云々」を自らの生活の中に味わっていきたいと思っています。(宗)

過去のことば

2024年

5月
4月

2023年

10月
8月
7月

2022年

5月
1月

2021年

2020年

11月

2019年

8月

2018年

2017年

11月

2016年

2015年

2014年

2013年

2012年

2011年

11月

2010年

2009年

12月

2008年

2007年

2006年

2005年

2004年

2003年

2002年

2001年

2000年

ページトップへ