私達は、人からとても親切にされたときや物などをいただいたとき、とてもうれしく思い感謝します。しかし、日常生活の中で特別に何かをされたり、もらったりしなくても感謝することはたくさんあります。例えば、自分の体が自由に動くこと、五感の自由が利くこと、友人がいること、今日も生きていることなど普段何気なく生活している中にたくさんの感謝すべきことがあります。要するに私達はあることが当たり前になり、それが自分自身の基準(尺度)となっているのです。
実はその当たり前のことを一番感謝すべきありがたいことだと「気付く」ことが大切なのです。では、どうすれば「気付く」ことができるのでしょうか?
仏教では、人が生きていく上での基本となる道理を示されています。 そして「目覚め」の宗教であるとも言われています。「目覚め」とは、今まで 当たり前、正しいと思っていたことが「当たり前ではなかった、間違いであった」 と、自分の非に気づかされることです。
わかり易くいいますと、阿弥陀様のものの見方に気付いていく中に、それまで正しいと思っていたことの間違いに気付かされていく、これが「目覚め」ということではないかと思います。物事に対して優劣・善悪の価値や、自分にとっての都合しか考えない損得勘定を最優先するものの見方は、思い通りにならなければ、必ずその結果として苦痛だけが残ります。「目覚め」は、煩悩を通さない(煩悩の無い)阿弥陀様のものの見方によって、優劣・善悪・損得勘定の見方がいかに虚しいものであるのか知らされることです。
その唯一の解決方法こそが、お念仏(南無阿弥陀仏)であり、阿弥陀様の御教えを聞かせていただく(聞法)ことであります。これらの実践が目覚めて行くことを忘れない人生を歩ませてくれる働きがあるのではないでしょうか。(宗)
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