釈尊は、すべてのいのちが等しく尊いことを私達に懸命に伝えてくださいました。
私のいのちは、天にも地にもこの世の中にたったひとつしかない、かけがえのないいのちであるからこそ尊いのです。また、私のいのちが尊いということは、他のいのちもみんな等しく尊いということになります。しかも、無条件であるがままで尊いのです。誰とも代わることができない存在として、このいのちのままで尊いのです。
決して、他者と比べて自分の方が尊いなどと優劣がつけられるものではありません。
人は、自分と他者をどうしても比べてしまいます。そして、他者を羨ましく思うことが往往にしてあります。時には、自分は価値のない存在だと思うことさえあります。
しかし、あらためて自分自身を見つめ直してみてください。自分のいいところが必ず見つけられます。他者とは比べることのできない尊い私のいのちを今、ここにいただいていることに気が付くことができるはずです。
そして、それぞれのいのちは、輝きをもっています。花は、それぞれ青い花は青い光を放ち、黄色い花は黄色い光を放ち、赤い花、白い花・・・すべての花は、自らの色そのままで光り輝いて咲いています。「色」は「個性」と言えます。その個性が光り輝くこと、私が私の色で輝くことが尊いことなのです。他者と比べる必要などまったくないのです。私が私らしく生きること、その個性を大切にし、他者の個性を尊重することによって、すべてのものが輝くことができるのです。
私が私であるがままで認められる世界、全てのものが等しくそのままで受け入れられる世界、そのままで光り輝ける世界を真実の世界と言うのではないでしょうか。
釈尊が説かれたように「あなたは あなたであることにおいて尊い」そういう眼差しで本当の自分自身に出遇うことができたならば、そして、同時に自分の周りにある全ての尊い存在に気が付くことができたならば、その時は必ず、真実の世界に生まれることができるのではないでしょうか。(宗)
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