諸行無常(しょぎょうむじょう) 「四法印」
仏陀が菩提樹の下で悟られた内容には、ふたつの側面があります。
ひとつは一切が無常であり、苦であり、無我であるという、この世の 理(ことわり)を発見されたことです。いまひとつは、その理を受け入れないために「生死の苦」すなわち生まれたら必ず死ぬという悲哀に沈む人間が、苦を脱却する方法としての「 四諦八聖道(したいはっしょうどう)」を説かれたことです。
「諸行無常」とは、「あらゆるものは変化する」という当然の理法のことを指します。むしろこの世の一切は、いろいろな要素の集合体として仮に 和合(わごう)しているだけであって、その縁がなくなれば再び分散して元の形はなくなってしまうのです。
なのに、この理法に無知なため、いたずらに目先の出来事や人間関係にこだわって正しく物事を見る目を失い、苦しみの一生を過ごしてしまう人間のなんと多いことでしょう。(太)
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