1940年の創設以来,女子教育ひとすじに歩んできた光華は,2026年4月より共学化します。西京極の地で86年の歴史を刻んできた光華にとって,大きな節目となるこの春。「今月のことば」に光華の礎をなす『阿弥陀経』の一節を選びました。
青の蓮は青の光を放つ。
この一節は,極楽浄土の池に咲く蓮の描写です。青・黄・赤・白,それぞれの色の蓮が,おのおのの色の光を放つ情景が描かれています。
極楽浄土は苦しみのない安らぎの世界,わたしたちの理想の地です。そこでは青は青として輝く — 当たり前のようでいて,その描写は,いまのわたしたちのあり方を問い返しています。
わたしたちは,知らず知らずのうちに身につけた「ものさし」で自分や他者を計り,傷ついたり傷つけたりしています。「自分はこういう人間」「あの人はこういう人」と決めつけて,自分自身のことも,目の前にいるその人自身のことも見ずに,立場や色眼鏡に囚われている。そうして,本当は自分が何に安心し,何を求めているのかさえ気づけずに,どこかで不安や不満を感じながら日々を過ごしています。
そういうわたしたちに,いま手の届く,目に見えるものだけを見るのではなく,「青は青として輝くことができる」世界を考えてみなさいと阿弥陀経は語りかけます。その世界に思いを向けるとき,わたしたちは自分の中の「ものさし」に気づき,それを手放しながら,自分自身を見つめ直すことができます。自分を見つめるからこそ,「わたしは何に安心し,何を求めているのか」という問いが生まれます。この問いが,わたしがわたしの色で輝くことを可能にします。
光華は,自分自身への問いを大切にしてきました。この春からは,その問いの場に男子生徒や男子学生も迎え,ひとりひとりの色で輝き合える場へと,新たな一歩を踏み出します。
創設の年1940年,日本は戦争の中にありました。女子教育には,戦地に出た男性に代わって社会を支える「銃後の守り」が求められる時代でした。
今また戦争の影が日常をおびやかし始めています。ここで学ぶ者たちが,時代や空気に飲まれることなく,ひとりの人として誠実に人生や社会に向き合えるように。そのために光華が,安心して自分自身を見つめられる場であれるように。これが阿弥陀経を礎とする光華の使命です。2026年春,共学化を機に,あらためてここから歩み始めます。
なお,2015年12月にもこの一節を紹介しています。「今月のことば」HPでご確認ください。
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